お宅訪問リポート Case1
Happy House
住まい手の気持ちがこもった手づくりの「木の家」
9月のまだまだ残暑厳しい中、諏訪市豊田の小泉様邸を訪問しました。
「手作りの木の家」誕生
一歩家の中に入った瞬間、心地よい木の香りが漂ってきました。
それもそのはず、この家は長野県産材『カラマツ』を使用しています。
床は無垢材、壁は自然素材の珪藻土。
リビングには、ご主人こだわりの薪ストーブが置かれています。
こちらのお宅は、築65年の土蔵づくりの家を取り壊し、建て替えられました。
2009年5月から住まわれて約一年半。
小泉様はこのお宅で、全ての季節を体感されてきたわけです。
『実際にお住まいになっていかがですか?』との質問には、ご主人も奥様も口を揃えて「本当にとても快適な住み心地ですよ。」と答えられました。
取材日はとても暑い日でしたが、断熱もしっかりしているため、家の中はとても涼しく快適でした。
ご主人は以前、精密関係のお仕事をされていましたが、家づくりの前には、熱心に林業の勉強を始めていたこともあり、“ 自分が暮らす家は、絶対に木(特に県産材)を使った家にしたい!” という思いがあったそうです。
その『こだわり』と『家づくりの夢』を叶えることができました!
構造上の研究や細心の工夫
表面には現れない構造上の研究や細心の工夫もされています。
屋根は二重の断熱構造。
外壁や床下にもきっちりとした断熱を施しています。
また小屋裏は換気棟(自然換気)で、南から北へそよ風が抜ける交換構成により、夏場の暑さにも対処できるようになっています。
このしっかりした住宅性能こそが『夏は涼しく・冬は暖かい』という快適性につながっていきます。
現に小泉様邸では、夏はエアコンなどを一切使わず、冬場も薪ストーブ一台のみ。
補助暖房やこたつも使用することはなく、「床も暖かいですね」とのことでした。
また、外観・内観ともに、とてもこだわりのある造りとなっています。
高い天井は、開放感をもたらし、天井下をゆったりと回るファンのおかげで、室内の温度環境を快適にします。
リビングと続きの和室もバリアフリーになっており、とても使い勝手の良いスペースです。
奥様のご希望で、リビングと和室の間には隠し扉を設置し、来客時などには閉め切ることができるようになっています。
屋根の角度や、庇の長さなどは、季節の日射角度を十分調査、考慮した上で決められました。
化粧梁などの見た目をきれいにするため、釘やボルトが決して表面に出ないように、細かい工夫がされています。
その梁の色合いは深みを増し、とてもいい色になってきていました。
浴室からは八ヶ岳が望め、
桧の香りに癒される自由空間
玄関扉は『和』を基調とした二重の木製引き戸。
ガラス戸とよしずが入り、趣きのある見事な出来映えとなっています。
その傍らには木製のベンチ。
お客様も、このちょっとした心遣いが嬉しいことでしょう。
ガラス屋根のウッドデッキは、様々な作業に、あるいは、ちょっとお茶を飲んで一息など、とても使い勝手の良いスペースになりました。
また、八ヶ岳を望む浴室は、桧の香りに癒される自由空間になっています。
最後に渋崎建設のアフターやメンテナンスの対応についてもお伺いしました。
「アフターやメンテナンスも、こちらから言い出す前に、積極的に『住み心地はどうですか?』と見に来てくれるので、とても助かります。ちょっとしたことで連絡しても、すぐに駆けつけてくれて対応してくれるので、心強いですね。建てる前はそのあたりはどうなんだろうと思っていましたが、全く心配ありません。これからも末永くお付き合いができるな、というのが正直な感想です。」
また「素晴らしい設計士さんと熟練の大工さん、そして、現場代理人の山口さん。その三者がうまく機能し、トライアングルのように見事に調和することにより、思い通りの家が誕生したわけです。アフターも、全てを把握している渋崎建設さんがすぐに対応してくれる。他にはない、素晴らしい家づくりのシステムを、もっともっとアピールされた方がいいんじゃないですか(笑)」と逆にはっぱをかけられました。
奥様がこの家につけられたネーミングが
「Happy House」。
まさに「これからもずっと愛着の持てる手作りの家」が誕生したのです。
お忙しい中突然の取材にお答えいただき、本当にありがとうございました。
今後ともよろしくお願い致します。
建築家から一言
「Happy House」とは奥様からのネーミングです。そして、「愛着の持てる家作り」の物語がスタートしました。建物の価値は構造や機能も大切ですが、住まい手の家に寄せる愛着で決まります。家作りに掛けた情熱が家の価値であり、それが建物に現れるのです。土地選びから設計・施工、そして完成してからの生活まであなたが主役の物語作りです。そんな住まい手の気持ちがこもった手作りの「木の家」なのです。長野県産材と塗り壁で仕上げた、体に優しい自然素材の家です。
現場代理人から一言
「Happy House」は、県産材をふんだんに使うこと等、お客様の住まいに対するこだわりがいっぱい詰まった家です。技術的にも、細かい納まり部分に凝った設計になっており、施工する上で苦労しました。
特注の玄関引戸をきれいに納めるために何度も打合せを行い、検討を重ねました。
苦労は多かったですが、また楽しいものでもあり、自分の経験に大きくプラスになりました。
テーマ | 木と塗り壁の家(Happy House) |
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所在地 | 諏訪市 |
家族構成 | ご夫婦 |
延床面積 | 117.41 m2 |
敷地面積 | 529.64 m2 |
設計 | 諏訪n設計企画
一級建築士 吉川 一久 |
構造形式 | 木造軸組み工法 平屋建て |
主な外部の仕上げ
屋根 | カラーガルバリウム鋼板横葺き |
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軒天井 | 杉板張り12ミリ化粧野地板表し
ノンロット塗り |
外壁 | 漆喰塗り |
腰板 | からまつ板15ミリ
ノンロット塗り |
主な内部の仕上げ
天井 | 杉板張り12ミリ
オイル拭き |
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壁 | 漆喰塗り |
床 | からまつ縁甲板15ミリ張り
オスモカラー塗り |
その他 | 断熱材:ネオマフォーム
断熱アルミサッシ 薪ストーブ |