5月の連休も終わり、春から初夏を感じる季節となってきました。3月の東北太平洋沖地震の影響で静岡県の浜岡原発の停止により、いよいよ長野県も大きな影響があるのではと思う今日この頃です。
今月のコラムは少し家具のことを話したいと思います。
私達は住宅や別荘の新築、またリフォームのお客様に住空間を提案をさせていただくことがありますが、家具やカーテンまで考えた住空間が理想の提案だと思っています。
家具といっても様々な種類がありお客様の好みも多様ですが、最近のシンプルな住空間には華美な家具よりシンプルな自然素材の家具が使い易く、使っていて飽きが来なく、なにか落ち着く感じがします。その中でも北欧の家具は、何世代も使うことを前提にしているので定番の家具も多く、長く使って傷んだ時は修理もでき、年数で考えればお得なエコの買い物かと思います。
私個人の好みでもありますが、お客様にはそんな家具をお勧めしています。弊社のショールームも北欧の家具を置かせてもらっていますが、弊社だけでなくいろいろな家具のショールームを観たり、色んな椅子に座ってみたりして、設計段階で家具を想定して検討すると使い勝手の良い空間になると思います。
弊社のシュールームは、東京のアクタスという家具店や雑貨の老舗より仕入れています。ビバルデの丘建売別荘も前は、アクタスで統一した家具付きの販売をした経験もあります。先月着工の別荘のお客様にも紹介しましたら、既に居住している神戸にてショールームをご覧になり、大変気に入っていっていただいたということもありました。都市圏では、結構メジャーなショップとのことでした。
私も東京出張があると、帰りがけに新宿のショップを覗いてきます。季節ごとにディスプレイが変わり、おしゃれな食器や家庭用品が売られていて、仕事にも関係しますが、自分も楽しんでいます。松本にもパートナーショップの「マテリアル」さんがありますので、興味のある方は覗いてみて下さい。
それでは、又来月お会いしましょう。
今月の読書
「坂の上の雲」 司馬遼太郎 18巻 文春文庫
昨年年末にNHKの大河ドラマでたまたま観ることがあり、30代の時に読んだ感動が蘇り、今年に入って他の本を読む合間に読んでいました。全然進まなかったのですが、3.11の大震災のあと、明治維新、太平洋戦争敗戦につぐ日本の試練と喧伝され、本の読みかけを思い出し、3巻くらいから残り8巻まで、5月の連休までに一気に読んでしまいました。
明治維新から、30年後の日露戦争までを描いた話なのですが、日本騎兵を育てた秋山好古(よしふる)、連合艦隊参謀で天才と謳われ、バルチック艦隊に勝利した秋山真之(さねゆき)兄弟と、真之と同級生だった俳句短歌の正岡子規を中心とした物語です。
日露戦争とはロシアのヨーロッパ最強と言われた陸軍とこれまた最新鋭のロシア海軍、旅順艦隊とバルチック艦隊を相手に、ロシアの朝鮮への南下に対し日本の存亡をかけた全国民の戦争といえます。東洋の最貧国が欧米世界に追いついていくという、壮大なドラマでもありました。同じ日本人の血が流れているいと思うと、日本は何があっても復活していくと勇気が沸いてくる本でもあります。
その中で、日本の政治家も軍のトップもロシアの強さ、戦費の厳しさ、五分五分でアメリカに仲裁を頼み講和に持ち込む算段など、戦略、戦術、戦闘において全てがうまくいった奇跡だったと思います。これはトップから一兵士、一国民までが犠牲をいとわず全国民が気持ちで戦った戦争だったと思います。
私は戦争には反対ですが、その後軍部の独走で精神論だけで多くの犠牲を出した、太平洋戦争とは全く性質の違う戦争だったことがよくわかりました。
又この本の中には、当時の教育の高さ、実力があれば出身は問わない公平さ、市民の質素倹約、人との繋がり、志の強さなど現代の私達に欠けているものも多く含んでおり、自分自身の生き方を改めて考えさせられました。機会があれば是非ご一読をお勧めします。